妊娠中のすねの痛みの原因とは？
妊娠17週目になると、突然すねの中央から外側にかけて冷たくて痛い感覚が現れることがあります。妊娠中は身体が急激に変化するため、様々な痛みが現れることがありますが、すねの痛みは一般的ではないため心配になるかもしれません。なぜこのような症状が現れるのでしょうか？
すねの痛みの主な原因
妊娠中のすねの痛みの原因は複数あります。以下に主な原因を挙げてみましょう。
骨膜炎 (Shin Splints)
骨膜炎は脛骨の表面を覆う骨膜に炎症が生じた状態です。過度な運動や歩き方の変化によって脛骨に負担がかかると発生することがあります。
疲労骨折 (Stress Fracture)
妊娠中は体重が増加するため、足に持続的に負荷がかかる可能性があります。骨が弱くなっている状態で反復的な衝撃が加わると微細な骨折が生じることがあります。
神経の圧迫 (腓骨神経病症)
すねや足首の周辺には腓骨神経が走っており、この神経が圧迫されたり炎症を起こすとすねから膝下にかけての痛みが生じることがあります。
血液循環の問題 (下肢静脈瘤)
妊娠中は血流が増加するため、下肢静脈瘤が生じることがあります。静脈が膨張してすね周辺の神経を圧迫すると痛みが現れることがあります。
カルシウム・マグネシウムの不足
妊娠中は赤ちゃんにカルシウムとマグネシウムが多く供給されるため、母親が不足しがちです。これにより骨や筋肉が弱くなり、すねの痛みが生じることがあります。
妊娠中のすねの痛みへの対処法
痛みの原因に応じて対処法は異なりますが、基本的には以下の方法を試してみてください。
足を高くして休む
すねの痛みが強い場合は、足を高く上げて血液循環を改善しましょう。椅子や枕の上に足を置くとよいでしょう。
冷湿布と温湿布の選択
冷湿布は骨や筋肉の炎症（骨膜炎、疲労骨折）に効果的です。一方、血液循環の問題や神経の圧迫には温湿布が推奨されます。
カルシウムとマグネシウムの補充
妊娠中の骨の健康を維持するために、カルシウムとマグネシウムのサプリメントを摂取することが重要です。カルシウムを多く含む食品には牛乳、小魚、豆腐などがあります。マグネシウムはバナナやナッツ類に豊富です。
しゃがむ姿勢を避ける
しゃがむときに神経が圧迫されると、極度の痛みが生じることがあります。できるだけしゃがむ姿勢を避け、椅子を使用するようにしましょう。
整形外科と産婦人科の受診
妊娠中であっても超音波検査を通じて骨折の有無を確認することができます。整形外科では場合によってはMRI検査が可能なこともあるので、病院を訪れることが重要です。
まとめ
すねの痛みがひどい場合、骨膜炎、疲労骨折、神経の圧迫の可能性があります。血液循環の問題やカルシウム不足も原因となることがあります。足を高く上げ、冷湿布や温湿布で管理し、カルシウムとマグネシウムの補充、しゃがむ姿勢を避けることが大切です。無理をせず、早めに病院を受診しましょう。