遅れてやってきた思春期
思春期は誰にでも同じ時期に訪れるわけではありません。中学生のころにその複雑な感情を体験する人もいれば、高校に入ってからようやくそれを感じる人もいます。特に遅れてやってくる思春期は、感情の波がより深く、敏感に訪れるため、簡単にその波に飲み込まれてしまうこともあるでしょう。
感情の混乱に悩む日々
もし一日に何度も感情が上下しているなら、それは単なる気分のせいではないかもしれません。ある日は笑っていてもすぐに涙が出てしまったり、誰かの優しい言葉さえも心に重く響くことがあります。これは感情が豊かだから起こる問題ではなく、むしろ感情が深く繊細であるために自然に起こる過程とも言えます。
本当の自分を隠すことの疲れ
しかし問題なのは、これらの感情を誰にも打ち明けられず、一人で抱え込んでいることです。いつも明るく活発な人、リーダーシップのあるポジティブな人でなければならないという強迫観念が、本当の自分を隠し続ける原因となっているかもしれません。内向的で静かで傷つきやすい自分の姿を隠して、私はずっと「良い人」を演じていたのかもしれません。
感情に正直になることから始めよう
人々は「大丈夫だよ」「頑張っているよ」という言葉の裏に、本当の感情が隠されていることを忘れがちです。しかし、あなたが今感じている不安や憂鬱、悲しみは決して些細なものや間違ったものではありません。むしろその感情に正直になることが、本当の自分を見つける第一歩です。
期待に応えようとする心の重さ
一日中勉強して遅い夜に帰宅した時、母親が「お疲れ様、大変だったね」と言ってくれる言葉でさえ不安に感じるなら、それはあなたがそれだけ多くの負担を抱えている証かもしれません。愛情のある言葉でさえも重く感じるその瞬間、私は「期待に応えられないかもしれない」と恐れてしまい、感情を抑え込むようになります。
本当の自分を隠すことの辛さ
明るいふり、強いふり、活発なふり。これらの「ふり」が繰り返されるうちに、いつの間にか本当の自分が何を好きで、何を嫌いなのかすら分からなくなります。仮面をかぶって生きていると、周囲の人々はその仮面を本当の私だと錯覚し、私はその枠に合わせて演じ続けることになります。このような生活は非常に辛く、孤独を感じることが多くなるでしょう。
『大丈夫なふり』をしなくても大丈夫
私たちはしばしば、弱くなってはいけない、辛くても耐えなければならない、泣いてはいけないと教えられてきました。しかし、それは事実ではありません。誰でも弱くなることができ、辛い時には涙を流すことができ、時には寄りかかりたい時に寄りかかれるべきです。
母の優しい言葉、「甘えてもいいよ」
「あまり早く成長しないで」「一人で抱え込まないで」「泣きたい時には泣いてもいい」。母親が言ってくれたこの言葉は単なる慰めではありません。これはあなたの心を知り、感情を抑えずとも大丈夫だという温かい許可です。もしかしたら母親はすでにあなたの辛さに気付いていたのかもしれません。ただ、その感情をどう助ければいいのか分からなかっただけかもしれません。
本当の自分は愛される価値がある
これまで隠してきた本当の私は、活発ではないかもしれませんし、リーダーシップがないかもしれませんし、あまり笑わない人かもしれません。しかし、その姿もあなたの本当の姿であり、その姿のままで愛される価値があります。人々はしばしば表面的な姿だけを見て判断しますが、本当の関係は自分の感情を受け入れてくれる人々と築くべきです。
最後にあなたへ伝えたい言葉
今感じている感情はすべて意味のあるものであり、その感情は決して否定したり隠さなければならないものではありません。一人で抱えきれないと感じたら、誰かに助けを求めても大丈夫です。友達かもしれませんし、親かもしれませんし、専門家かもしれません。重要なのは、あなたが一人ではないという事実です。
そして何より、あなたは今も十分頑張っていて、そのままの姿が大切であることを忘れないでください。とても辛かったし、たくさん頑張ったと、今この瞬間にも自分を労わってあげる時間が必要です。