法務職公務員とは？
法務職公務員は、裁判所の司法行政業務を担当する国家公務員であり、司法部に所属している。主に、裁判所事務職と登記事務職の2つの職種に分かれる。
法務職の試験科目
法務職9級公務員の最大の特徴は、試験科目が合計8科目もあることだ。裁判所事務職の基準では、国語、英語、韓国史、憲法に加え、民法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法の8科目を準備する必要がある。特に民法は全範囲を扱うため、学習量が非常に多い。これにより、9級職種の中でも最高難易度といえる。
法律科目の重要性
法務職は法律科目の理解と反復が合格の鍵となるため、法学未経験者にとっては決して簡単な職種ではない。国語と英語での合否が分かれる他の職種とは異なり、法律科目に関する徹底的な理解が必要となる。法律の勉強が初めての受験生にとって、1年以内の短期合格は難しく、通常2年以上の準備が現実的であるとの評価が多い。
法律科目が多いが故の利点
法律科目が多いため、相対的に国語と英語に対する負担は減少する。実際に国語や英語で10問以上間違っても合格するケースが頻繁に見られる。このため、理解重視の勉強を好む受験生には挑戦する価値がある。
試験は司法部が主催
法務職9級試験は年に一度行われ、司法部が試験を主催する。試験の出題スタイルにも大きな影響を与え、国語、英語、韓国史科目は大学入試センター試験のようなスタイルで、法律科目は主に判例を中心に出題される。
職種変更の難しさ
法務職を準備しながら多くの受験生が直面する現実的な悩みは、職種変更の難しさだ。憲法、民法、民事訴訟法などは他の職種ではほとんど要求されないため、試験に失敗した場合、他の職種に転換して再挑戦するのは容易ではない。
9級法務職には7級がない
法務職9級の構造的なメリットの一つは、7級の昇進ルートがないことだ。一般的な国家職公務員は9級→7級→6級→5級の順で昇進するが、法務職は7級試験が存在せず、9級入社後6級に直接昇進が可能だ。
競争率の上昇傾向
かつては法務職9級の競争率が他の職種に比べて低かった。しかし最近の数年間で状況が変わりつつある。2023年には、裁判所事務職は246人募集に対して3,191人が応募し、競争率は13:1、合格ラインは83点だった。
2025年の試験日程
2025年からは「地域区分募集制度」が導入され、受験生は全国単位と地域単位のどちらかを選択して応募できるようになる。この制度は裁判所事務職一般募集にのみ適用され、登記事務職および障害者/低所得層区分募集は従来どおり全国単位でのみ選抜される。
地域区分募集の注意点
地域区分募集で選抜された場合、該当地域で最低5年以上勤務する必要があり、その前に他地域への異動は制限される。この点は応募前に必ず考慮する必要がある。